【ネイティブ考察】英語ができない日本人が多い本質的な理由3つ

日本は先進国なのに、アジアでも英語で負けてるのはなぜ?学校であれだけやったのに、なんで話せないの?日本人は英語に向いていないの?

と思ったことがある方のために書きました。

僕は、英語ネイティブのバイリンガルですが、今タイ語もほぼ習得しつつあります。なので、大人になってからも言語を習得していて、課題の乗り越え方が見えてきましたので、英語を伸ばしたい方の立てればと思います。

世の中にある問題は、そのうちの2割を解決すれば全て解決されると言われています。80:20の法則とか、パレートの法則とか、聞いたことあるかも知れません。

では、日本人が英語ができない本質的な理由とは何か?

もうすぐトリリンガルな僕が考える、日本人が英語を話せない本質的な理由は3つあります。



英語ができなくても生きていける

ぶっちゃけ、英語ができなくても日本では生きていけますよね?日本人であるからこそ、英語へのモチベーションが上がらない、本質的な要因がそれです。

日本が経済大国だから。

なにその理由?って思いますよね。ちゃんと説明します。日本は世界3位の経済大国ですから、英語ができなくても自給自足がある程度できちゃいます。そうすると、「英語そこまで必要なくね?受験対策だけでよくね」ってなります。

調べてみたら、EF English Proficiency Indexという英語レベルの国別評価がありました。これと、GDPトップ15の非英語国の関係をまとめました。

 

Country Rank Score English Proficiency GDP Top 15 Rank
Netherlands 1 71.45 Very High  
Sweden 2 70.4 Very High
Denmark 3 69.93 Very High  
Norway 4 67.77 Very High  
Singapore 5 66.03 Very High  
Finland 6 65.83 Very High
Luxembourg 7 64.57 Very High  
South Africa 8 63.37 Very High  
Germany 9 62.35 High 4位
Austria 10 62.18 High  
Poland 11 62.07 High
Belgium 12 61.58 High  
Malaysia 13 61.07 High  
Switzerland 14 60.95 High  
Philippines 15 60.59 High  
Serbia 16 59.37 High  
Romania 17 59.13 High  
Portugal 18 58.76 High  
Hungary 19 58.61 High  
Czech Rep 20 57.87 High  
Slovakia 21 57.63 High  
Bulgaria 22 57.34 Moderate  
Greece 23 57.14 Moderate  
Lithuania 24 57.08 Moderate  
Argentina 25 56.51 Moderate  
Dominican Rep 26 56.31 Moderate  
India 27 56.12 Moderate 6
Spain 28 56.06 Moderate 14
Hong Kong 29 55.81 Moderate  
South Korea 30 55.32 Moderate 11
Nigeria 31 54.74 Moderate  
France 32 54.39 Moderate 7
Italy 33 54.19 Moderate 8
Vietnam 34 53.43 Moderate  
Costa Rica 35 53.13 Moderate  
China 36 52.45 Low 2
Japan 37 52.34 Low 3
Russia 38 52.19 Low 12
Indonesia 39 52.15 Low  
Taiwan 40 52.04 Low  
Brazil 41 51.92 Low 6
Macau 42 51.87 Low  
Uruguay 43 51.73 Low  
Mexico 44 51.57 Low 14

すぐわかるのは、やはり非英語圏においては経済大国ほど英語ができないということ。なのでこれは、日本に限った問題ではありません。

まず上から、Very High Proficiency(とてもできる)の国々を見ていくと、GDPトップ15の非英語国がなんと一国も入っていません。ゼロです!一つ下のランクのHigh Proficiency(できる)でも、ドイツだけが入っているだけ。

では、GDPトップ15の非英語国は、一体どこにランクインされているのでしょう?ずっと下に行くと、Moderate Proficiency(まあまあ)からLow Proficiency(あまりできない)の間で、みんなでお団子になってるのが分かります。

僕は小学生の時、ドミニカ共和国(表では26位)というカリブ海の島に3年ほど住んでいました。非常にのほほーんとしたスペイン語圏の国でした。でもGDPトップ15のほとんどの非英語国が、この南国に英語でガチで負けてるんです。なんですか、これw

Very High Proficiency(とてもできる)とHigh Proficiency(できる)にいるのは、どういった国なんでしょう。見ていくと、国を飛び出して他国と連携しないと、経済が成り立たないような小国ばかりです。

日本は経済的な必然性が高くはないから、文科省も、教師も、生徒も、本気になってないと言えるかも知れません。でもだから「やっぱ英語なんてやらなくていいよね?」 ではありません。

なぜなら、本当の豊かさはGDPの合計ではなくて、一人あたりのGDPだからです。国別の一人あたりのGDPと英語レベルの相関を示したのが、こちらです。

これを見ると、英語ができることと、一人あたりのGDPが、相関関係にあることが分かります。日本はロシアの上のあたりの点で、ぼちぼちですね。なので、日本人は英語ができれば、間違いなくもっと豊かになれるんです。英語ができるとどれだけ年収がどう違うかも、前の記事で書きましたので、まだでしたらぜひ読んでみてください。

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2018年11月20日

なので、経済が大きいし仕事もそこそこあるから、英語ができなくても日本語で何とかなる、とみんなで座して死を待つのではなく、英語ができるとこんなに良いことがある、もっと大きな世界で自分にあった場所が見つけられる、とわくわくするモチベーションを持つことが、英語の習得では欠かせません。

聞いて話す量が圧倒的に足りない

僕はタイ語という第2外国語を本気で勉強して、「単語も文法も会話で使っていかないとほとんど身につかない」ということが分かりました。当たり前ですが、ほんとこれに尽きます。子供が言語を覚えるときも同じですよね。親や周囲のインプットをたくさん得ながら、同時にアウトプットもしながら、ちょっとづつ学んでいきます。

言語ってつきつめると、「単語」と「組合せ」を身につけるだけなんです。そしてこの組合せ=文法は、聞いただけでは教わってもすぐに忘れます。ある一定量を耳からインプットして、会話などでアウトプットしていかないと、脳がその言語を必要だと認識してくれないんです。

ところが日本の学校では、「聞いて、話す」ことに時間を割かずに、学習効果の低い「読み、書き」や「暗記」にほとんどの時間を使っています。これには、いくつか理由があります。

  • 生徒対教師の比率が高いため、どうしても講義型となり会話の練習ができない。
  • 目的が受験対策となっているため、単語や文法の暗記になりがち。
  • 教師の質がそれほど高くないため、より指導しやすい読み書きを教えている。

ちなみにスピーチの練習はあるようですが、スピーチは決まった語句の暗記でなんとかなってしまうので、会話力の向上にはつながりません。

さらに日本の中高では、会話が圧倒的に足りないだけでなく、講義中のインプットですら英語が足りていないことが、イーオンの調査で分かっています。

「英語を使って指導する割合が25~50%未満」という回答が43%
「英語を使って指導する割合がが25%未満」という回答が29%

中高ですから平均3年以上も英語をやっている生徒を教えるのにも関わらず、なんと日本の義務教育の72%が授業の半分以上を日本語で行っています。せっかく英語でのインプットを稼げる機会なのに、なんで100%英語で指導しないんでしょう。うーん、なぞです。

会話が全然足りず、インプットもほとんどが日本語であれば、これでは英語は身につきません。重要なので繰り返しますが、耳からある一定量を浴び続けないと、脳は英語が必要だとは思わないんです。脳が英語が必要だと思わなければ、英語は身につきません。



学習年数が長過ぎて忘れてしまう

僕は高校のとき、筋トレが大好きでした。そこでの学びは、人間は一定の負荷を、一定の期間内にかけると伸びるということ。負荷が足りなかったり、休む間隔が長すぎると、なかなかレベルアップできなかったり、逆に衰退したりします。

頭脳も全く同じです。単語の暗記や、文法の認識という反復運動をして、脳にこれは俺に必要なスキルなんだ!と訴え続けるだけです。ライザップが筋トレと英語をやっているのは偶然ではないんですw そして、筋トレと同じように、言語も会話の負荷が足りなかったり、休む間隔が長すぎると、前に覚えたことを忘れて、次のレベルにあがれません。

新しい言語を学ぶとき、日常会話ができるレベルになるまでに、900時間ぐらい必要と言われています。僕もこの1年ほどで、タイ語をちょうど900時間ほど勉強しましたので、これは納得感があります。仕事はまだできるレベルではないけれど、ニュースもなんとなく分かるし、日常生活では困りません。

で、日本の高校卒業時に目標とされている時間数も、ちょうど900時間です。なので、時間の絶対数には問題はないんです。でも、日本では小学校の終わりから英語を始め、毎週3ー4回、1回1時間弱を割り当てています。週3ー4回というと充分な感じもしますが、言語は使えるまでに900時間もかかりますので、総年数はなんと5−6年にもなります

人は使わないものは1ヶ月ぐらいで忘れますので、何年も前に学んだことはほとんど覚えていないはずです。学習が薄くなることで、言語の習得に重要なモチベーションも上がらずに、伸びない → やる気がでない → もっと伸びない、の悪循環に陥りやすいです。

その証拠とも言える結果が、文科省が行ったアンケート結果に出ています。「英語が嫌い」「どちらかと言うと嫌い」と、学年の経過とともに答えた生徒の割合はこうなりました。

アンケート回答者 「英語が嫌い」「どちらかと言うと嫌い」と回答した割合
小学校5−6年 20%
中学校1年 29%
中学校2年 38%
高校3年 58%

始めた時は、英語が嫌いと答えた人は5人中1人しかいませんでした。ところが、高校卒業時にはなんと3倍にも膨れ上がっているんです。英語は、アクセスできる有益な情報量を3倍にして、年収も3倍にして、頭も良くしてくれるはずなのに、6割もの人が嫌いなっちゃったんです。

なんかおかしくないですか? なんでこんなに英語が嫌いになってしまったんでしょう???

でも普通に考えたら、おかしくないんです。5−6年間、週3−4回もやってるのに、効果が見られなかったら誰だって嫌になりますよね。洋画は字幕がないとわからないし、話しかけられても言葉が出ない、これだけやったのになんで?って嫌になって当然なんです。効果が実感できないと、モチベーションは下がります。だから、日本人の多くは英語が話せずに、苦労しているんです。

ではどうすればいいか

整理すると、日本人が英語を話せない本質的な理由は3つです。

理由1: 英語ができなくても生きていける。
理由2: 聞いて話す量が圧倒的に足りない。
理由3: 学習年数が長過ぎて忘れてしまう。

そして、理由2と理由3が合わさって、もともと弱かった理由1のモチベーションをさらに拍車をかけて下げ、負のスパイラルに入っている可能性が高いです。

ではどうすればいいか。

義務教育を嘆いても始まらないので、こういった問題点を踏まえ、ひとつひとつに対応していけるといいと思います。

理由1: 英語ができなくても生きていける。

「英語をやらなきゃいけない」と考えるとわくわくしないし、なくても実際は生きてはいいけるので、ちょっとでも学習が辛くなると続きません。もっとわくわくする目標を探すといいです。例えば、アクセスできる情報量を3倍にしたい、年収も3倍にしたい、頭も良くなって色々な世界で活躍する自由人になりたい、など。自分のモチベーションのマネジメントは超大事です。

理由2: 聞いて話す量が圧倒的に足りない。

聞いて話す量を圧倒的に増やす方法を考えまくる。短期留学、オンライン英会話、ポッドキャスト、英語のYoutuber、洋画などを見まくる、やりまくる。目的がクリアになれば、やるべきこともクリアになります。日本にいながらどうやって英語を浴びるか。従来の学校に通うという枠を超えて、そういったイマージョンができる環境を自ら作ることがカギです。

理由3: 学習年数が長過ぎて忘れてしまう。

900時間を2年以内、長くても3年以内で設計する(3年を超えると効率が悪くお金もかかる)。限られた予算と時間で、どうやってその年数内で、学習時間を満たせるか、「聞いて話す」割合もどう増やすか、予め設計する。一度英語で突き抜ければ、自転車の乗り方のように忘れることはありません。可能な限り短期で、徹底的にやるしかありません。

最後に、日本人でも英語が絶対にできる、と僕が確信する根拠を書いて今回は終わりにします。

世界でもっとも難しい言語の一つと言われる日本語ができて、英語ができないはずがないんです。だって、単語の数、漢字やカタカナやひらがなの文字の複雑さ、尊敬語-謙譲語-丁寧語、表現方法の繊細さ、日本語の難しさはマジで半端ないですよ!英語なんて本気だせば、誰だって絶対にできます。これは断言します。

今僕がタイ語を勉強しているバンコクの学校には、色々なバックグラウンドの日本人がいますが、ほとんど僕よりも速いペースでタイ語を習得しています。発音も文字も英語より難しいタイ語の習得で、こんだけ優秀なんですから、英語だって絶対にできます。

ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
YOLO. You only live once!



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